“Caldonia” Piccadilly Barber Products X NK Suppy
僕らに共通していたのは、クラフトマンシップだ。
そして同時に、世界中で中村商店のケープが愛用されている理由もそれらの共感があるからだろう。
我々理容師には語り継がれるべき歴史がなければならない。
表面上のトレンドを後追いするだけでは深みのあるストーリーをヘアデザインに反映させ、それらを顧客に提案する事ができないからだ。
ピカデリーバーバープロダクトの代表であるアメミヤ氏と打ち合わせを重ねる度に、彼の歩んできた道のりと、その造詣の深さに魅了された。
音楽、ファッションを筆頭に愛でるものそれぞれにある歴史にリスペクトを感じる。
そして彼のコレクションしてきたアンティークなアイテムは、それらの多くを物語っているはずだ。
今日はその中の一つのエピソードを紹介しよう。

*画像出典元 https://www.bandanna-almanac.com/the-bandanna-almanac/2020/4/4/the-american-bandanna-the-elephant-brand?format=amp
クラフトマンシップの象徴的ブランド
みなさんは、「エレファントブランド」というバンダナをご存知だろうか?
1900年初頭から、1980年代にかけてアメリカ東海岸で作られてきた愛好家の多いバンダナブランドだ。
その名の通り、象のマークが施されたバンダナには時代に応じた様々な変化の過程と、そのクラフトマンシップが宿っている。
今回、アメミヤ氏が引用してこられた模様は、バンダナなどに使われ愛されたトラディショナルなそれだった。
やはりお話を聞くと、コレクションの一部を写真添付して送ってきてくださった。
奇しくも妻は児島のKAPITAL本店で展示されているバンダナ展に何度か足を運び、その世界の奥深さに浸っていたものだから、二人とも目を見合わせてニヤリと口角が上がったのだ。
エレファントブランドに魅了されたコレクター
このバンダナは年代を判別するためにロゴマークにプリントされた象の鼻の向きに注目される。
例えば
象の鼻が下向き(トランクダウン)したものは1950年代以前
象の鼻が上向き(トランクアップ)したものは1950年代以降
他にはセルビッチ(通称:耳)と呼ばれる生地端のほつれ止めの有無など

*画像出展元:https://pin.it/1C3EOaF
あまりしつこくこの辺りを掘りすぎると、いくら書いてもキリがないので割愛するが、要するにこれらの年代別に存在している特有の色、プリント、縫製などは、あの小さなバンダナの中ですらコレクターを魅了してやまないわけだ。
そこにあるのは、エレファントブランドの職人が遺した生き様そのものだと感じる。
もっと詳しくエレファントブランドについて知りたい方は、アーカイブされたムック本があるので、下記のリンクから手に取ってみてください。
ピカデリーと中村商店の共通のミッション
クラフトマンシップは、理美容師の皆さんならご理解いただける概念だと確信している。
今や巷にある物の多くは機械工業生産によって量産され、消費されていくことを余儀なくされた使い捨てのものばかり。
それらを否定するわけではない。それらは必要として世にあるわけですから。
しかし、こんな世界であっても人が手作業で織りなす物の価値を認め合う文化が遺っても良いと思いませんか?
ピカデリーバーバープロダクトのアメミヤ氏と話しを進める度に、その思いは強まる。
Caldoniaは、きっとあなたの店舗に深みのあるものにするでしょう。
この思いが皆さんと皆さんの顧客と共に紡がれていきますよう願いを込めて🙏
peace.